勧められて龍生九子の彫りの水晶をゲットしてみました。水晶の出自が良くてアタシがいいなと思う彫りのものはなかなか出会えないんですが、出会えるときは立て続け。そんなものですね。
龍生九子(りゅうせいきゅうし)はいろいろ説がありますが、今回入手した彫りは、贔屓(ひき)、螭吻(ちふん)、蒲牢(ほろう)、狴犴(へいかん)、饕餮(とうてつ)、蚣蝮(こうふく)、睚眦(がいし)、狻猊(しゅんげい)、椒図(しょうず)の九子。
『贔屓(ひき)』は背中に柱を背負った亀のようで、重いものを背負って一歩一歩進むことが得意。グラウンディングばっちりに前向きに腰を据えて進むみたい時の守護獣、は玉屋説。(>ー<)
『螭吻(ちふん)』は鯱(しゃちほこ)の原型とされる獣。遠くを見渡すことが好きな獣で、高いところから四方を見渡すことができさらに口に大量の水を含んでいるともいわれています。そこから、俯瞰して客観視することで核心を見いだす時の守護獣、はこれまた玉屋説。
『蒲牢(ほろう)』は九子の中で最も龍に姿が近い。吼えることをが好きで釣鐘を吊るす部分の装飾に用いられていて、この装飾を『竜頭(りゅうとう)』と呼びます。で、釣鐘が時を知らせて鳴らされていることから、腕時計の『竜頭(りゅうず)』はここに由来する、と。時の守護獣、も、玉屋説。
『狴犴(へいかん)』の姿は虎に似ていて、罪を憎み、非常に正義感が強く力を好むというのが特徴。勇ましい姿で悪いものが入ってこないよう見張ってくれる「俺が守るぜ!THE 守護!」な守護獣。
『饕餮(とうてつ)』は超食いしん坊。(>▽<)そこから「美食の象徴」や「食べ物に困らない」、何でも食するというところから「魔を喰らう」という魔除けの守護獣。食器である鼎(かなえ)に刻まれる模様でもあります。十二国記@小野不由美の愛読者ならおなじみの神獣ですね。
『蚣蝮(こうふく)』体はが亀で首部分が龍。水を好み、そこから水害や水難から守ってくれると言われています。西洋だと『ガーゴイル』ですね。
『睚眦(がいし)』は龍に似ていて殺すことを好む、という身もふたもない感じですが、気性が荒く戦うことを好むことから、戦いの神として武器の装飾に用いられたとか。現代的には気概として奮い立って勝負するときの守護獣という感じで。あ、これまた玉屋説ですよ。
『狻猊(しゅんげい)』は獅子に姿が似ていて、煙や火を好むことから寺院の香炉の足の装飾として用いられていて、ここから高僧の座る場所を『獅子座』『狻座』『猊座』と呼ぶ様になり、高僧の尊称や手紙の脇付に『猊下』と使われる様に。悪を寄せ付けない魔封じの守護獣。
『椒図(しょうず)』は姿が蛙やタニシ、サザエに似ていて、閉じる事を好み、悪や魔が入ってこないように家屋の門扉の握り輪を咥えているというスタイルで装飾に用いられています。家内安全の守護獣ですね。
アタシはベースにある伝説からのインスピレーションでそれぞれの要素を取り入れた守護の意味を自分で決めるのももありだと思ってます。だから少し詳しくあまり枝葉のつかない大本の意味や派生を一緒にご紹介しました。今回もいくつか玉屋的説でご案内しましたが、あ、これ、と思う皆さんなりのインスピレーションが広がる守護獣があればそのイメージの意味で身に着けていただければ、むしろ決めつけられたイワレよりもよっぽど守護効果は高まるんじゃない?な、えゐちです。
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一子ずつを蝋紐で編んだブレスレットを各1本ずつと、九子全部を1本に編み込んだブレスレットを、3月22日に玉屋でお出しする予定です。おたのしみに♪