さて本日21時UP予定の蝋紐ブレスレット。『黒龍』と題した4点と、蝋紐作品としてはエレガントな1点をお出しシマス。宇宙を感じるこの季節に製作した『黒龍』4点の内、二点に隕石を使用しました。
まずは玉屋でも既出のギベオンメテオライト。(『黒龍・肆』)
宇宙からのメッセージが刻み込まれたかのような幾何学模様が美しいこの隕石は1836年に南アフリカのナミビア共和国ハルダブ州のギベオンで発見されたエコンドライト(鉄隕石:鉄とニッケルの合金)。約4億5千万年前に地球に落下したと考えられている隕石で、適切な方位で切り出して酸でエッチングするとこの美しい『ウィッドマンシュテッテン構造』と呼ばれる幾何学模様が表出します。ヒマラヤ水晶を挟んでオニキスを配し、龍の爪のような鋭い模様が美しいブラックドラゴンアゲートと抜群の透明度の本水晶と共にブレスレットにお創りしました。
そして今回初登場、コンドライト。(『黒龍・参』)
化学組成を調べるとコンドライトは始源的な未分化の隕石で、原始太陽系星雲の中で惑星が形成されていく初期の段階の情報を保持していると考えられている隕石なんだとか。アタシなんかがその情報を手にしたからといって惑星が形成されていく過程にすら疎いアタシが太陽系の謎に開眼することはないでしょうが(>▽<)、はやぶさがイトカワから持ち帰った微粒子が膨大な量の情報を持っていると教えてもらっている今となってはロマンを感じずにはいられません。(★▽★)
コンドライトはパワーストーン的には『サハラ869/NWA869』などと流通しています。どんなウタイモンクで流通しているかというとこんな感じ。
「サハラ砂漠で発見されたコンドライト隕石です。「コンドライト」とは、地球に落下する隕石の大部分(約86%)を占めるもので太陽の構成地質に似ているものと言われています。またこの隕石は、火星の地下100mの深さで太古の昔に冷え固まった岩石で、それが惑星の衝突によって弾き飛ばされたものだと言われています...」
この文章のほぼコピペが沢山ヒットします。
前半部分はまあいいとして、火星以下の後半について、結論から言うと、大前提として本日現在(!)火星の隕石はコンドライトではなく「エコンドライト」のグループに属します。エコンドライトの中の『SNC隕石』というのが火星起源の隕石じゃないか〜?と考えられている段階。これを「名前が似てるからなんかステキだし〜」的にくっつけちゃった感が否めません。
隕石は二種類に分類されて、隕石母天体上で溶融・分化を経験していないと考えられる『コンドライト』と、母天体上で溶融・分化を経ている非コンドライト (エコンドライト・石鉄隕石・鉄隕石のグループ。先のギベオンメテオライトはこちら。)の二種類。 コンドライトや多くのエコンドライトが約46億年の生成年代を示しているということで太陽系初期における物質の生成・分化の記録を留めていると結論されている模様。
太陽系の出発点は原始太陽系星雲で、この高温の星雲がスから様々な物質が凝縮・集積し隕石の母天体ができ、母天体上での様々な変成作用を経てコンドライトの母天体が生成。そのような母天体上で様々な熱源によって集積した物質が溶融し、溶液の中から結晶化する過程で分化が起き、表層では地球の地殻に似た原始的地殻をもった隕石母天体もできた、それが原始的なエコンドライトの母天体、なんだそうな。
そしてこれらの母天体上に隕石が衝突してその衝撃で岩石片が母天体から放出され、軌道に乗って地球に落下したものが『隕石』である、と。火星と土星の間には小惑星領域があってこれらは惑星になりそこなった原始惑星や微惑星の残りの物質であり、隕石の起源をこの小惑星に求める考えが一般的である、とのこと。(以上出典:
東京大学総合研究博物館)
「火星」という単語にイロメキダツ感じが丸ごと人の火星へのロマンを語っているといえば全くその通りですが、玉屋的には「(火星由来といわれる)NWA869(と名付けられた隕石)」とは手がちぎれても表記はできません。カックイイ名前なんだけどね、ざんねーん。(〃▽〃)
でもね〜この深い焦げ茶色の艶やかな隕石を触っていると、詳しくは知らないですけど「アカシックレコード」に触れたらこんな感じなのかもね、という雰囲気。「原始太陽系星雲の中で惑星が形成されていく初期の段階の情報を保持している」っていう以上の蛇足的価値なんて必要ないでしょうに。このコンドライトという石を取り巻く一連を追いつつ、「自分が感じることの優位性」をホントウに思いました。どこかで誰かが言う効能やいわれ以上に、自分が感じる素敵だとかぐっと来るだとかそういう感じこそ自分の「コア」に直結して様々なエネルギーを増幅したり開いたりしてくれるわけで、そこを感じずにパワーだなんだというのはやっぱりないわー!もっとオリジナルな想像力を!高く舞う空想力を!!自分の細胞を開く感応力を!!!と、強く思うアタクシでございます。(〃ー〃)
そして夢にみたので製作した天眼石とブラックドラゴンアゲートのブレスレット。(『黒龍・壱』)
夢で見た通りのデザインかは解らないけど、夢で感じた通りには出来たと思いマス。(〃▽〃)
そしてヒマラヤ水晶、ドラゴンアゲート、黒翡翠でまさに黒のブレスレット。(『黒龍・弐』)
エレガントな1点とは、シャンパンのような美しさのリビアンデザートグラスの蝋紐ブレスレット
これは隕石ではありませんが、隕石の衝突時のエネルギーによって自然生成された天然ガラス。隕石がばーんっ!とぶつかって熱がじゅーーーっ!となってぶしゅぶしゅーーーっと出来た、んですな、きっと。(>▽<)シリカ由来のこのゴールドカラーの天然ガラスはリビア砂漠でしか産出しないので特に「リビアンデザートグラス」と呼ばれています。リビア砂漠周辺の古代遺跡からは数多くこのリビアンザートグラスを使った装飾品が出土していて、リビアから離れたエジプトのあのツタンカーメンの眼と胸部分にもこの天然ガラスが使用されています。高貴な雰囲気を感じずにはいられないリビアンデザートグラスには、SIVER925製の美しい透かし細工に同じくSLVER925製のお砂糖をまぶしたような可愛らしい「シュガービーズ」を添えてチョコレートカラーの蝋紐で編み上げました。
龍シリーズはこれにて一旦終了。以上5点を本日21時にUP致します♪お越しをお待ちしております。
(⌒ー⌒)ノ